サイト固有の極値風速が10分間よりも長い平均化時間しか利用できない場合、次の変換係数を用いて、10分間平均値を求めます1。また、10分間平均値から、1時間平均値、3時間平均値を算出する時もこの換算係数を用います。これらの変換は、極値風速を海況との組合せで評価する際に必要となります。
| 平均化時間 | 10分間 | 1時間 | 3時間 |
| 変換係数 | 1.00 | 0.95 | 0.90 |
10分間平均値から3秒平均値の算出は、10分間平均値に突風率(ガストファクター)を乗じることで行います。突風率は、乱流強度Iおよびピークファクターpを用いて、以下の式より求められます2。

IEC61400-1では、乱流強度は0.11(平坦地を想定)、ピークファクターは3.5(平均化時間の関数。3秒値相当)により、定常極値風モデルの突風率1.4と関連付けられています。地表面粗度が大きくなると、乱流強度も大きくなり、それに応じて、突風率も大きくなります。
【参考】
1 IEC61400-3-1:2019
2 IEC61400-1:2019