風車パワーカーブ

風力ポテンシャルの検討、発電コストモデルの研究などで、風車パワーカーブが必要になった際に、利用可能なデータを紹介します。これらのデータを利用することで、スケール則から任意の定格風速、ロータ径の風車のパワーカーブを推定することも可能です。

1. 参照風車(Reference Wind Turbine: RWT)データ

研究用に主に使用されている参照風車を以下に挙げます。

RWT定格出力 [kW]定格風速 [m/s]ロータ径 [m]ハブ高 [m]
NREL 5MW5,00011.412690
LEANWIND 8MW8,00012.5164110
DTU 10MW10,00011.4178.3119
NREL 15MW15,00010.6240150
INNWIND 20MW20,00011.4252.2167.9
IEA 22MW22,00011.5280170

EUの研究開発プロジェクトINNWIND.EUでは、20MW風車のコンセプトが検討されました。ミラノ工科大学及びミュンヘン工科大学の研究グループでは、そこで検討された20MW風車をベースラインとして、最適化の検討を実施しています。

風車パワーカーブ
パワーカーブ

スラストカーブ

2. 商用風況解析ソフトの同梱風車データ

ソフトウェアの中に、風車情報(パワーカーブ、スラストカーブ)が含まれており、そのまま発電量予測に用いることが可能です。
随時更新がありますが、2022年8月現在で、WAsPは3MWクラスまで、WindPROは14MWクラスまでの風車となっています。

WAsPhttps://www.wasp.dk/wasp
WindPROhttps://www.emd-international.com/windpro/

3. 風車データベース

独自調査による風車パワーカーブのデータベースを購入することが可能です。
パワーカーブのみで、スラストカーブがないため、ウェイクロスの計算には利用できません。

The Wind Powerhttp://www.thewindpower.net/

4. NREL 風車アーカイブ

NRELのポテンシャルやコストに関する研究レポートで用いられている分散型風車、陸上風車、洋上風車の情報がgithubにcsvとして、まとまっています。

NREL Turbine Archivehttps://github.com/NREL/turbine-models

参考文献

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